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国道13号信夫山トンネル

ルート:

福島県福島市

路面:

舗装
通行日: 2002/12/20 通り抜け: 可能
地図: T/Mapple: 29-E-5
信夫山は福島盆地の中央に位置する標高275mの山である。
信夫山は三山に分かれているが、そのうち西の峯は羽山(端山、葉山)、中央の峯は羽黒山(谷山)、東北の峯を熊野山と称している。
福島市街地を北進するこの道は、かつては信夫山が行く手をはばんでいたが、昭和38年度に、栗子峠の大改築と合わせて、福島市内の旧国道13号(かつての万世大路)を、信夫山トンネル経由の現国道ルートに、バイパス整備する事業に着手されたことにより、旧市街と北部地域を直結する重要な路線となった。
信夫山は独立丘陵ながら地質は思いのほか悪く、粘性土を中心とした脆弱な地質であり、金を採掘した廃坑の存在や、都市内での環境保全など、トンネル工事には苦労したといわれている。
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国道13号は、福島市の中心市街地をほぼ真北に向かって延びている。
中心市街地と言えば空洞化であるが、ここも例外ではなく、大きな商業ビルが閉鎖されている。
市街地の西側郊外に、通称「西道路」と呼ばれるバイパスが通っており、国道115号土湯方面から飯坂方面へ向かう車はそちらが便利である。
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正面に見えているのが信夫山で、国道13号はこのまま直進し、トンネルを通り山の北側に抜けている。
信夫山は、福島盆地の中央に独立して横たわる山で、北側には郊外型店舗が建ち並び、市街地化が進んできている。
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電線地中化が進められすっきりとした景観の中に残るミスマッチな歩道橋から撮影したものである。
市内を通る国道4号とともに非常に交通量の多い幹線ルートとなっている。
[4]
トンネルの延長は700m、上下線独立型で、圧迫感の少ない坑口の形状は、市街地の景観にもマッチしている。
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車道トンネルの外側には、上下線とも歩道トンネルが設置されており、信夫山トンネルは合計4本で構成されている。
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歩道トンネルの内部。
直線であるが、排水の関係であろうか中央部がやや高くなっているようだ。
車だと全く意識しない700mの距離も、歩くと本当に長く感じるものである。閉所恐怖症になりそうである。^^
明るい色に塗装してはどうだろうか。
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防犯設備も短い間隔で設置されているが、死角であることには変わりない。
最近、防犯対策が強化されたようである。
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歩道トンネルの北側坑口。
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車道トンネルの北側坑口。
樹木が植えられ公園のように整備されているが、利用者は少ないようだ。
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トンネルを過ぎると、東北新幹線の高架をくぐり、飯坂、米沢方面へと向かう。

■信夫山の成り立ち

信夫山を形成する地層は約1000万年前後に海底に堆積したもので、やがてそれが隆起し、後に火山活動でマグマがしみ込み、浸食作用からとり残されたためにできたものである。
更に約50万年前には福島盆地周縁部に断層ができ、盆地が陥没したが、「信夫山」をはじめ市内に点在する「一盃森」や「石が森」、「城山」などはとり残され孤立丘となった。盆地底にはまわりの山地から多量の砂やレキが流れこみ現在の姿となった。

信夫山は古くから信仰の山で、地元では御山あるいは青葉山とよばれていた。
現在では国道13号と新幹線のトンネルが通り、また、桜の名所として親しまれているが、羽黒神社、月山神社、湯殿山神社、権坊稲荷神社等々、数々の神社が散在する信仰の山なのである。

信夫山は山全体が陶土の山で、この陶土の中には珪化した部分があちこちに分布し、珪化の強い部分や銀黒帯などもある。また、マンガンが貫入した場所などはピンク〜紫色に変色しており、珪化した銀黒帯に金が含まれている可能性がある。現在は採集禁止になっているが陶芸家が陶土の一部を採集した跡なども見られる。

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