■信夫山の成り立ち
信夫山を形成する地層は約1000万年前後に海底に堆積したもので、やがてそれが隆起し、後に火山活動でマグマがしみ込み、浸食作用からとり残されたためにできたものである。
更に約50万年前には福島盆地周縁部に断層ができ、盆地が陥没したが、「信夫山」をはじめ市内に点在する「一盃森」や「石が森」、「城山」などはとり残され孤立丘となった。盆地底にはまわりの山地から多量の砂やレキが流れこみ現在の姿となった。
信夫山は古くから信仰の山で、地元では御山あるいは青葉山とよばれていた。
現在では国道13号と新幹線のトンネルが通り、また、桜の名所として親しまれているが、羽黒神社、月山神社、湯殿山神社、権坊稲荷神社等々、数々の神社が散在する信仰の山なのである。
信夫山は山全体が陶土の山で、この陶土の中には珪化した部分があちこちに分布し、珪化の強い部分や銀黒帯などもある。また、マンガンが貫入した場所などはピンク〜紫色に変色しており、珪化した銀黒帯に金が含まれている可能性がある。現在は採集禁止になっているが陶芸家が陶土の一部を採集した跡なども見られる。
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