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国道121号大峠(旧道)閉鎖区間

ルート:

山形県米沢市

路面:

舗装・ダート
通行日: 2002/10/12 通り抜け: 車両による通行は不能
地図: T/Mapple: 28-C-4
現在、国道121号の旧道大峠区間は、その大部分が通行止となっている。
しかし、福島県側は全線、車両による通行が可能で、福島・山形県境の『大峠隧道』を抜けた地点まで車を進めることができる。一方、山形県側は、大猿倉澤に架かる『大猿倉澤橋』の地点まで車両による通行が可能となっている。

旧道大峠には、これまでも何度か訪れているが、最後に残されたこの閉鎖区間に足を踏み入れるチャンスはなかなか巡ってこなかった。絶対条件としては、前1週間程度を含め天候が良く安定していること。地震でも起きれば話は別だが、法面や路肩の崩壊、落石などは水の流れの作用により起こる可能性が高いと考えられるからである。気象面では条件の良い日は何度かあったが、sunnypandaのその他のスケジュールと折り合いがつかないという、まあ当たり前の話ではあるが悲しい現実により延び延びになってしまっていたのだ。

ROADwebとしては異例中の異例、徒歩による探索を実施するにあたり、特別装備を用意している。まあ、冗談のような装備ではあるが、気休めであっても無いよりはマシと思えたからだ。
福島周辺の旧道・廃道」様に掲載されている2002年6月現在の状況を参考にさせていただき、その後に襲来した台風の影響なども考慮した上で、3つの観点から次の4アイテムを準備した。
■落石対策
 最低限の装備として、建設現場用のヘルメット
■クマ対策
 効果のほどは不明であるが、鈴(カウベル)
 万一の場合の武器として、頑丈で太めの木製の杖(棒)
■スズメバチ対策
 白い服装(黒っぽいものに寄ってくる習性があるらしい)

閉鎖区間の通過に要した時間は、大峠隧道から大猿倉澤橋まで下り方向、写真を撮りながら比較的ゆっくりしたペースで約1時間であった。
心配したトラブルは発生せず無事生還し、今こうしてレポートを書いている。
ただ、ここは登山道や遊歩道ではない。急峻な山肌を削り取って人工的に造られた道、しかも今や一般に供用されてない区間である。人による手厚い管理から外された、大自然の中ではきわめて脆弱な存在なのだ。

最後に、おきまりのコメントではあるが、このレポートを見て、ここへ行ってみたいと思われた方、全て自己責任であることを忘れないでいただきたい。閉鎖区間は非常に危険であり、その前後区間も通行止なのである。何が起きても当サイトは一切責任を負えません。
< 国道121号大峠(旧道)
国道121号大峠(旧道)閉鎖区間(その1)
[1]
これまで幾度となく訪れている『大峠隧道』。
10月半ばにさしかかり、木々は色づき始めている。
隧道内部は吹きつけたコンクリートの一部が剥離するなどかなり傷んできてはいるが、1年前の様子と比較してもさほど進行している様子でもない。
今のところ通行に支障はないが、そろそろ補修すべき時期に来ているのではないだろうか。
[2]
山形県側坑口付近の水たまり。
この日は、前回訪れたときよりも水量が多く隧道内部の両端まで達していた。深さもそれなりにあって、車体下部まで水に浸かるほどであった。
[3]
大きなコンクリート製のブロックが、車両の進入を実力で阻止している。
ここから閉鎖区間の始まりとなる。
写真に写っている法面に沿って登って行く道は、鉱山用道路といわれている。国道121号はその下を右方向へ山を回り込むように伸びている。
[4]
写真[3]のすぐ先、路面を水が流れている。
前回訪れたときも同様であった。ここは既に水の通り道になってしまっているようである。
[5]
真っ赤に錆びた落石防護柵が傾いている。
写真[3]のブロックの地点から見渡せるのはこのあたりまでで、この先の様子が気にかかる。
[6]
路面に舗装の形跡は無く、道端には草が生い茂っている。
ここでも防護柵は大きく傾いている。落石による倒壊というよりは、雪の重みと地盤の緩みによって、じわじわと少しずつ傾斜を増してきたように見える。
[7]
異常にフラットで綺麗な路面である。水による浸食もなく水平を保っている。
[8]
路肩部分も多少の凹凸があるのは当然としても、不思議なくらいしっかりと形が残っている。
[9]
ここは植物の成長が著しく、ほとんど道が塞がりそうな状態となっている。
水が多く湧き出す所と乾燥している所、強い風が当たる場所とそうでない場所など、条件の違いによって道の状況は大きく異なっているようである。
[10]
断続的に連なる防護壁は、どこもかなり悲惨な状態になっている。
見ようによっては、廃道の雰囲気を盛り上げるのに一役買っているのだが、もともと強度的に問題があったのだろうか。
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