南会津方面に出かけたついでにちょっと寄ってみた。
ここは日光街道、国道121号、352号、400号の重複区間で、『道の駅たじま』から少し南下したところに位置している。
山王トンネルは開通後かなり経っているので旧道は通れないだろうと思っていたのだが、旧道入口を示す案内を見つけて少し期待を膨らませた。が、通行日時点の旧道の様子は写真のとおりであった。
■山王峠について
山王峠は栃木県塩谷郡藤原町と福島県南会津郡田島町の県境に位置する標高906mの峠で、現在は会津地方と関東地方を結ぶ最短ルートの国道121号が通っている。
江戸時代の初期は日光街道(南山通り)が会津藩主の参勤交代路の脇街道であり、江戸廻米の重要なルートでもあった。また、江戸時代の中期からは南会津地方の屋根葺き職人が関東地方へ出稼ぎするときもこの峠を越えたという。
1683年(天和3年)栃木県男鹿川下流が山崩れのために五十里村が湖底に沈み一時南山松川通りを使ったが、1723年(享保8年)湖が決壊し五十里村が現れ、南山通りは復活した。
かつて峠には茶屋があったが、現在では山王トンネルの開通により、一般には峠道の存在それ自体が忘れ去られようとしている。
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