鳩峰峠のある国道399号は、表情の異なる2つの峠越えを一度に楽しめる。
福島県側は美しい摺上川渓谷沿いに走る断崖絶壁のワインディング、山形県側は急斜面を一気に駆け上る驚異的なつづら折りとなっている。
できれば両方とも上りで体験したい。

峠には広い駐車場と隣接する丘に登る遊歩道があり抜群の眺望を誇り、特に紅葉シーズンには賑わいを見せる。
写真は峠の駐車場に建つ歌碑。

■鳩峰峠について
福島地方の飯坂から山形県置賜地方の高畠に抜ける標高800mの峠。
摺上川沿いに飯坂温泉から20kmほど上り、奥羽山脈の標高800mの峠に出ると、約10kmの下りでブドウの産地高畠に出る。
峠の一帯は山形県南自然公園の一角に含まれ、また、福島県側には鳩峰牧場が広がり、起伏する山々は牧草におおわれた美しい牧場地帯となっている。
峠の頂上に童話作家浜田広介の碑がある。
「むくどりの　夢のかあさん　白い鳥、さめて見る　かれ葉の上の　白い雪」の童話が刻まれている。
もともと峠の道は、豪士山（標高1022m）を越えていたとされるが、現在は、峠にいく道さえ定かでない。
峠の麓の稲子は宮城県刈田郡七ヶ宿町であり、旧街道はこの稲子から七ヶ宿町湯ノ原に通じていた。

福島県側（東側）

山形県側（西側）