山形県と福島県を南北に結ぶ道路としては、東から『西吾妻スカイバレー』、『鷹ノ巣山林道』、『国道121号(旧道)』、『国道121号大峠道路』、『五枚沢林道』がある。このうち、国道121号(旧道)は山形県側一部区間が通行不能である。なお、冬期間も通行可能なのは長大トンネルと橋梁で結ばれた国道121号大峠道路のみとなっている。
鷹ノ巣山林道は、山形県側では『市道百子沢線』となっているので、福島県側も正式には市町村道なのかも知れない。
路面は比較的荒れていて車速は上がらない。もっとも、幅員1.5車線ほどで場所によってはすれ違い困難であり、加えて、道路下は深い谷となっているので慎重な運転を要する。
■檜原峠について
檜原峠は、福島県耶麻郡北塩原村と山形県米沢市の境、海抜1,094mにある旧米沢街道の峠である。
耶麻郡北塩原村にあった旧檜原村から金山を経て長井川の谷すじを上り、この峠を越えて綱木川すじの綱木に出た檜原峠は勾配が大きく牛すらも利用できず、荷物は人の背で運ばれたという。かつては大峠とも呼ばれたが、会津三方道路の一つの米沢街道(現在の国道121号(旧道))が喜多方経由で1884年(明治17年)完成して大峠の名は新道の通る峠に移された。
檜原峠は伊達輝宗が会津を攻めたときの古戦場の一つとなっている。
かつて峠の宿場であった檜原は磐梯山の爆発で水没し、主にその西岸に移転した。
ここを通る旧街道は蘭(あららぎ)峠(963m)、大塩峠(864m)などを経て、会津若松方面へ続いている。
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