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国道49号中山峠(旧道)

ルート:

福島県耶麻郡猪苗代町〜福島県郡山市

路面:

舗装
通行日: 2002/05/05 通り抜け: 通行止
地図: T/Mapple: 23-G-6
旧道は既に通行止とはなっているが、現在のところ危険箇所はなく、徒歩による通行は可能な状態を保っている。探索は今が旬かも知れない。
国道49号は、平行して走る盤越自動車道が全線供用された現在でも地域の幹線道路として、また、福島県を代表する観光地である猪苗代湖及び磐梯山周辺へのアクセス道としての役割を担っており、車の往来は途切れることがない。

■中山峠について
郡山市熱海町と耶麻郡猪苗代町の境にある国道49号の峠で標高は525mあり、会津の表玄関にあたる。
現在の国道49号は1885年(明治18年)会津街道として開削された。
それ以前の旧道は、3km北にある楊枝峠越えの街道で、1879年(明治12年)に県道となり越後街道として重要性を増したが、新道の開通によりさびれた。
峠に至る道は磐梯熱海温泉から五百川沿いに上り坂となり、中山宿に通じる旧道のあたりから緩いカーブが続き、沼上山のふもとにある沼上発電所の前を通って頂上に達する。
1968年(昭和43年)に峠道は全面舗装され、日に1万台前後の車が往来したが、会津側からの強い風は有名で、真冬にはときおり峠道が閉鎖されることもあった。
峠のふもとにある中山宿は、1868年(明治元年)の戊辰戦争で大半を消失するまで宿場として繁栄したが、1889年(明治22年)の磐越西線の開通で完全にその機能を失った。
国道49号中山峠(旧道)(その1)
[1]
西側(猪苗代町側)の旧道分岐地点。
横断歩道の左側が旧道、右側が現在の国道49号である。
旧道部分に車が多数駐車しているが、ナンバーの無い廃車である。
ちなみに、中央に見える立て看板は、猪苗代湖で頻繁に目撃されているネッシー状の怪物「イッシー」。^^;
[2]
写真[1]右方向の現道を進むと、すぐに中山トンネル(1989年竣功、延長500m)が現れる。
[3]
分岐して間もないこの地点の旧道は、今も使われている。この日は、年老いた犬の散歩道になっていた。
右に見えるのは建設省が設置した風力発電施設。ここで作られた電力は、中山トンネルの照明及び換気設備用に、加えて積雪時はトンネル抗口付近のロードヒーティング用として使用される。
[4]
しばらく進むと、ガードレール製のバリケードが設置され、車は完全にシャットアウトとなる。
旧道区間とトンネル部分を合わせても、さほど長い距離ではないので、車をここに停めて、ぐるりと一周歩いてみることにした。
[5]
バリケードを過ぎると、低木が路面を這うように伸びてきており、廃道であることを思い知らされる。
[6]
すぐに峠部分にさしかかる。
路面を守るフェンス類は、今も十分にその機能を果たしている。
[7]
峠で後ろ(猪苗代方面)を振り返る。
通行日は5月5日、ゴールデンウィークの真っ只中。人気の全くない不思議な空間がそこにはあった。
[8]
次の瞬間、まぎれもなくここが廃道である事実を見せつけられる。
全幅員の外側4分の3が崩れ去ろうとしていた。雨水の浸透を避けるべく被せられたシートも破れ、もはや崩壊は時間の問題となっているようだ。歩いて通れる期間もあまり長くはないのかも知れない。
[9]
更に下ると、そこは植物による侵食がかなり進んでいる。この景色だけを見たならば、かつて東西の海を結ぶ幹線ルートだったとは誰も思わないであろう。
[10]
左右の木がセンターライン近くまで枝を伸ばしてきている。あと1〜2年のうちには道が完全に覆われてしまいそうな勢いだ。
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国道49号中山峠(旧道)(その1)(その2)
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