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漆峠林道

ルート:

福島県河沼郡柳津町

路面:

ダート
通行日: 2001/11/11 通り抜け: 可能
地図: T/Mapple: 17-F-3
まず最初に、デジカメの不調により写真が一枚も撮れなかったため、文章のみとなることを、おことわりします。

漆峠林道と海老山林道を連続して走る予定で、柳津町を通る県道32号柳津昭和線の前田地区から入る。民家の脇から山へ入る道だ。
ほどなく分岐があり、左は『漆峠』、右は『つむじ倉滝』(右方向の表示の記憶は確かではない。)と書かれている。
迷わず左の漆峠方向へ。
道幅は狭く急勾配。しかも山肌を縫うつづら折りはRがきつく、切り返しをしないと登れない。それでもなお登っていくと、なもなく少し開けたところの作業所風の家屋の横に『漆峠』の表示があるではないか。
それも立てたばかりであるかのように新しいのだ。
尚かつ道はさらに上り坂である。
どうもおかしい。距離的にみても地図とは全く違うのだ。漆峠は二つ存在するのだろうか。

先ほどの分岐まで戻り、右方向へ進むことにした。
道はやがてダート区間にはいるが、幅員は1.5車線ほどで、十分な広さである。
ナビの画面上でも地図を正確にトレースしていることが確認できる。この道で正解だ。
ほどなく左側に東屋が現れた。どうやら『つむじ倉滝』を見るための場所らしい。
車から降りてみると、谷を隔てた対岸の山肌に美しい見事な滝の姿があった。
これ以降もダート区間は続くのだが、深い轍やガレはなく、時折現れる穴や道を横切る排水のためのU字溝に注意しさえすれば20〜30km/h程度のハイスピード(?)での走行が可能であった。

漆峠を越え、しばらくすると目を疑うような光景に出くわす。今走行しているのはどこ?
広い路肩部分も付いた2車線の舗装道路が続いている。しかも交通量は全くない。
異次元に迷い込んでしまったような感覚に襲われる。
道に誘われるまま突き進む。しかし、この時点ではあとで遭遇することになる悪夢のような出来事など知る由もなかった。
途中、ナビは海老山林道のルートから外れたことを示すのだが、新たなルートが出来たのだろうぐらいに考え、快適すぎる道をどんどん進んで行った。
やがて突然道は終わり、その地点から右へ下る一本のダートが、当たり前のように伸びていた。ここが地図にある『海老山林道』なのであろうか。地図とのマッチングを失い、どうしようかと考えたが、とりあえずここを下ってみることにした。

ほどなく、周囲は伐採したての山肌に変わり、急勾配の曲がりくねった道は針葉樹の落ち葉の混じった多量の泥に覆われている。そこは本当の(?)林道であった。
轍や岩を何とかよけながら、なおかつ滑らないようにそろりそりと降りてゆくと、前方から軽トラックが登ってきた。幅員は1.2車線、当方はよけるによけられないでいると、ヒョイと山側に避けてくれた。軽トラックの走破能力恐るべしである。
何でこんな所を乗用のミニバンが通ってるんだという表情を浮かべてこちらを見ている。仕事の邪魔をしてしまったようで申し訳ない。大きな声でお礼を言ってすれ違った。
このような状態の道がしばらく続いたあと、ようやく会津高田町にたどり着いたのであった。

クルマはもちろん泥だらけ、一応四駆なので通り抜けられたが、二駆ではスタックしていたかも知れない。
柳津町側から入った漆峠林道に引き続く海老山林道の走破は失敗だったのか。機会があればルートを確認しながら再挑戦である。
予想外の過酷な泥道で精神的にも疲れ果てたのに加え、デジカメの不調で写真が撮れないので、予定していたルートを2〜3本残したまま、早々に帰路についたのであった。

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後で調べてみたのだが、「2車線の舗装道路」は、『大規模林道飯豊桧枝岐線』というらしい。飯豊桧枝岐線という名称からして壮大な計画があることをうかがわせるが、一般の地図上でその存在は確認できない。
そして、問題のドロドロの”本当の林道”は、『支線A』というルートらしい。支線Aは、現時点では確かに大規模林道飯豊桧枝岐線の北端の行き止まり地点から右に入り、会津高田町へぬける林道であった。
要するに、大規模林道飯豊桧枝岐線から海老山林道への分岐に気づかずに通り過ぎてしまったということである。

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後日、文献を調べていて、『漆峠』は、二つ存在することが判明した。一つは本当の峠、もう一つは漆峠という地名である。最初に迷い込んだ場所は、漆峠という名前の集落だったのだ。それにしても凄い上り坂であった。

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