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林道大峠線

ルート:

福島県南会津郡下郷町

路面:

舗装、ダート
通行日: 2003/08/23 通り抜け: 林道終点で行き止まり
地図: T/Mapple: 13-B-4
下郷町の南東部、観音沼森林公園の先に、栃木県境となっている大峠がある。旧街道南山松川通りの峠で、現在は近くまで林道大峠線が通っている。どうやら峠までは車では行けないようであるが、行けるところまで道筋を辿ってみることにした。

■大峠について
江戸時代の初期は、大内峠−山王峠−五十里村を通る日光街道(南山通り)が会津藩主の参勤交代路の脇街道であり、江戸廻米の重要なルートでもあった。ところが、1683年(天和3年)栃木県男鹿川下流が大地震による山崩れのためにせき止められ、五十里村が湖底に沈み通行不能になった。
このため、南山通りに代わる街道として、1695年(元禄8年)に、面川−小塩−舟子−松川−野際−大峠−三斗小屋−氏家を通る「南山松川通り」が開設されたが、1699年(元禄12年)に豪雨で甚大な被害を受けてしまった。こうするうち、1723年(享保8年)湖が決壊し五十里村が現れ、南山通りが復活したため、大峠を通る南山松川通りは寂れることとなった。
林道大峠線(その1)
[1]
『観音沼森林公園』。
森林に囲まれた美しい沼で、特に秋の紅葉時は見事である。
[2]
下郷町野際新田の集落。
(写真は振り返って見たところ。)
[3]
ここが『林道大峠線』の起点となっている。
[4]
しばらくの区間、道幅は広くないものの綺麗な舗装路が続く。
[5]
道路と沢の交差点である。
水量の多いときは道路の上を水が流れるようになっている。
[6]
途中にある『奥州駒返坂』の説明板。
(説明内容は下記を参照)
[7]
林道から見た『日暮滝』。
林道から滝までは遊歩道が整備されている。
[8]
一帯は「土砂流出防備保安林」等に指定されている。
[9]
九十九折りを過ぎると、なだらかな登りとなる。
[10]
ほどなく舗装区間は終了し、路面はダートとなる。
このあたりは、普通の乗用車でも全く問題のない状態であった。

■奥州駒返坂について
 会津藩は元禄8年(1695)松川通り(会津中街道)を開削した。天和3年(1683)9月1日、日光大地震により五十里湖が出現し、南山通り(会津西街道)での参勤や廻米が困難になったためである。
 その道筋は、若松・面川・香塩・小塩・桑原・小出・弥五島・松川・野際・三斗小屋・板室・百村・高林・横林・上石神・山田・矢板・川崎・乙畑・氏家に至る31里10町52間の街道である。
 旧道は現道よりも東側に位置している。野際宿からつづらおりの坂を上りきり、下る坂を「奥州駒返坂」と呼んでいた。ここには元禄8年銘「奥州駒返坂」の碑があり往時を偲ぶことができる。
 険阻な大峠を越えるため、時の藩主松平正容公もこの場所で駒を返し徒歩で峠を越えたと伝えられる。

[続きを見る]
林道大峠線(その1)(その2)
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